故あって思いがけず療養生活となりTVしか楽しめない生活を過ごしました。楽しめないと言いましたが、実は、楽しめるはずのTVがちっとも面白くない。TVってこんなにつまらないものなの?と妙な感動を覚えたほどです。これは番組もCMも同じです。お前が病人だからと言ってしまえばそれだけですが、どうも他の入院患者も仕様がなくて眺めている感じです。
そこで思ったのですが、考えてみればおよそ30年間以上、私たちはTV メディアや広告に晒され続けているわけで、当然、メディアサイドのあの手、この手はとうにご承知ということなのです。TVメディアに始めて触れる乳幼児はいざ知らずほとんどの世代にあってはすべてが大同小異、同工異曲。だから発見とか驚きとか期待する方が無理と言うものかもしれません。その意味ではBSなど新サービスを提供する放送局は先行き大変ですね。
もちろんマーケティングでも同様。アメリカではこうしたメディア年増の世代や企業のマーケティングの手管の裏を見透かす世代を「ブランド世代」と呼ぶそうですが、それへの対応が大きな課題とか。これは余所事でないのは実感です。
もしかしたらこうした世代には、自身も気恥ずかしくなるロマンチックな「ラブコール」より、単刀直入な口説きの方が効率的かもしれません。
いずれにせよ、私たちは口説きの方法を再構築する必要はありそうです。