いうまでもなく、プレゼンテーションは、私たちの仕事とは切っても切れない大切な業務です。
そして私に限って言えば、何時になっても、どれほど多くの場数を踏んでも、自信の持てるプレゼンテーションを行えた確信をもてた試しがありません。
これはもちろん私の才能のなさを告白するモノかも知れません。
それにしても、我が首相の、常任国入りを要求する、この度のプレゼンテーションは、ちょっとお粗末ではないですか?ロンドンに留学したという語学力も?ですが。
言ってみれば、お金を沢山国連に拠出したこと、PKOおよびイラクなどでやる気を見せた、つまりショー・ザ・フラッグした、だから常任国へ仲間入りさせてくれという内容の、プレゼンテーションでした。
しかし、これで説得できるでしょうか?
一番欠落していると思われるのは、肝心な、日本は、常任理事国になって何をするのか?が不明確なことでしょう。
また、日本の参加が、国連やその活動にどのようなメリットを提供できるのでしょうか。
国内世論では、常任理事国の条件のひとつに軍事力の強化が挙げられ平和憲法足かせ論議も盛んです。
また靖国参拝、イラクへの対米追従型自衛隊派遣などなど、周辺国から見たら日本はどこに向かうのか、不安や疑問だらけです。
もし日本が常任理事国入りして、アメリカの子分が、一国増えるのなら、おそらく何の魅力もないことでしょう。
プレゼンテーションとは、その文字のごとく「プレゼント」である必要があります。
プレゼントすることで、よろこばれ、期待されて、相手の好意を得て、信頼の絆の第一歩を築く機会を願うわけです。
「ただカネを出し、血は流すから、入れておくれ」では話にならないでしょう。
そしておそらく多くの皆様の経験でも、こうしたおねだりプレゼン、物乞いプレゼンは、まったく成功しないプレゼテーションの最たるモノであることは証明されておられることと思います。
相手を正しく理解せず、またビジョンなきプレゼンテーションによる失敗を私自身、どれほど経験したことか、いまでも、ほぞを噛む思いです。