第63号『ホリエモン、頑張れ。』

ホリエモンことライブドアの社長堀江氏についてです。
彼が脚光を浴びたのは球団運営に名乗りを上げてからですが、残念ながらプロ野球などどうでもいい私は余り興味はそそられず、せいぜい日本社会は新参ものにはきびしく、閉鎖的だなと日頃の思いを再認識した程度でした。

しかし、この度のニッポン放送株についての行動は、ことが成る、成らぬは別として日本社会にとっては非常に衝撃的で、ある意味で歴史的な出来事ではないか、と評価し強い関心を抱いています。
なぜなら、この事件ほど日本の株式会社が近代的な株式会社の原理から見て異常な株式会社であることを示す事件はないのではないか、と思うからです。
ホリエモン氏の意図がどこにあるかは分かりかねますが、仮に指摘されるように支配権を目指す乗っ取りであるにしろ、FSグループおよび財界までもが、正義の使者のように安定株主工作って防止策を講じるなどとてもヘン?!。
株主主権の原理に反することではないでしょうか。

また問題になっている株式の時間外取引も、会社同士が株式を相互に持ち合う場合にのみ許されていてそれ以外は許されないとするのも奇妙な話です。
既得権を持つモノの利権として時間外取引はあるのでしょうか?
さらには、一部ではマスコミだからダメとか、海外でもマスコミ企業への海外資本の支配は許されていないと言う指摘もありますが、これらも問題のすり替えでは、と思うのです。
浅知恵ながら、経済ド素人の私は、株式は売買自由であり、資本の多数決で株主総会が運営されると言うのが株式会社の原理ではないかと思うからです。

どうも日本の株式会社は、株主主権の原理に立脚すると言いつつ、実は会社本位主義を原理に動いている気がします。
そしてこうしたことが最近の幾多の会社にまつわる不祥事の根であるとも思えるのです。

ホリエモンは、原理原則に立って日本の会社本位主義株式社会の弱点を突いてきた。
その結果、いまこの構造的な弱みを隠蔽するために右往左往する財界、政界の実態が露呈されてきたのかもしれません。
勝負の帰趨、結論は3月末には出るそうです。
下手をすれば地獄が待っているかも知れませんが、真の株主本位社会の確立のために「頑張れホリエモン!」です。

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