第405回 映画「殿、利息でござる!」を観ました

こちらに越してから夜出あるく機会が減ったので、映画をよく観ています。
昨夜も家のDVDで2016年公開の邦画「殿、利息でござる!」を観ました。

実話をもとに作られたこの物語、舞台は江戸時代の半ば、仙台藩領の吉岡宿(現在の宮城県黒川郡大和)というところ。
あらすじを少しお話しましょう。

仙台藩領である宿場は「伝馬役」という宿場間の物資輸送を担っていました。
しかし藩の直轄領でないという事情により、藩からの助成を受けられなかった吉岡は貧窮の極み。
夜逃げする者が後を絶たず、町は衰退の一途を辿っていました。

その窮状をなんとか乗り越えんと、宿場の村人たちが頭をひねって考えた策は、
「財政状況の厳しい仙台藩にお金を貸し、その利息で伝馬役の費用を捻出する」という奇想天外なもの。
しかもその金額は現在の貨幣価値で3億円という莫大な金額です。

そこで町の造り酒屋や味噌屋、小間物屋から飲み屋の女将にいたるまで全員が一致協力して、有り金をはたいてお金集めに奔走するのですが、利息を取る交渉はもちろん、身分の違いによってヘタをすれば首が飛ぶ命がけの嘆願。
果たしてこの策はうまくいくのでしょうか・・・という展開です。

主演の阿部サダヲさんや瑛太さんのほか、妻夫木聡さん、松田龍平さん、竹内結子さんらの実力派が勢揃い。
しかも殿様役には、銀盤を咲かせる東北のプリンス、羽生結弦くんが演じるという豪華なキャスティング。

話しすぎてしまうとネタバレになってしまいますので、この辺にしておきましょう。
しかしランクは「五つ星(最高)」
こんなに奇想天外な話が実話だったという歴史的な面白さから、そこに込められた人々の思いが名優たちの演技で見事に描かれていて、クスクスと笑わせながらも感動の涙が出ちゃいます。
個人的にはエンディングテーマまで含めてそのセンスに脱帽しました。

私にとって五つ星は「DVDを買って我が家のコレクションにし、定期的に観たい。これぞ映画!」レベルなのですが、今こうして書いていてもまた観たくなってしまいました。

だまされたと思って、DVDを借りてご覧になってみてください。
そしてご覧になったら、一緒に感動を分かち合いたいので、教えてくださいね。

殿、利息でござる!」オフィシャルサイト