第42回 if

070119

今まで何回くらいそんな風に考えたことがあったろう。

「もし・・・」

その言葉はことあるごとに私の頭を駆け巡ってきた。

今年からファンサイトで毎週月曜、朝イチから始まった勉強会「ファンサイト・パワールーム」。
そこでは、私にとって「気づき」が最も多い時間だが、現在もプロのマーケターとして鋭い視点で様々なアドバイスを私達に与えてくれる顧問の宇田先生より、こんな言葉を聞いた。

「これからのマーケターは今まで以上に仮説能力が問われる」

そしてそれを実証し得られた結果に基づき、新たな施策を新たな仮説をもとに考え再び実証する。
情報過多で、しかも過去の価値観が崩壊している現代、誰もある物事の結果を保証できるものはいない。
ただ、その過程を幾度となく繰り返していくうちに、その蓄積が様々な局面において何かを判断する上で大きな力となってくるのだ、と。

そのときは仕事の話として聞いていたのだが、何日か経って「それは実は自分の生き方にとっても同じことだ」とふと思った。

そういえば以前私の「if」は考えてみると過去に対してのものが多かったような気がする。
今までの生きかたに後悔したことはない、なんてカッコいいことをいうつもりはない。
どうしようもない状況の中「あの時もしこうしていれば・・」「あの時もしこうしていたら・・・」という思いに沈んだときもあった。

しかし。

今の私は未来の「if」しか考えていない。
気が付けばそうなっていた、というほうが正しいかもしれない。

そしてそれは過去私が何の裏づけもなく無責任に描いた「if」ではない。

それは自分の理想に向かって、自分の中に少しずつ、本当に少しずつ蓄積されつつあるものの中から生まれた、限りなく実現の可能性を追求した「if」だ。
そしてそれは鮮明な輪郭をもった「現実」へと少しずつ、少しずつ、しかし確実に変化しつつある。

限りない可能性を秘めた未来に向けた「if」がこんなにドキドキしたスリリングなものだったなんて、今まであまり意識したことがなかった。

過去は変えられない。
変えられるのは未来だけなのだ。

「Lean to fly」

   from there is nothing left to lose

     by Foo fighters

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