第455回 一区切り

先日8日、横浜市立大学で父「柳澤明朗を偲ぶ会」を開催していただきました。
亡くなってすぐ、生前お世話になった方々からの提案があり、知らぬ間に開催を前提にした実行委員会が結成され、打ち合わせが開始されました。

参加者への連絡、スピーチの人選、会場の設営など、何度も打ち合わせを開催。
私も父の生涯を綴った「スライド自分史」の制作を担当することになり、同じ会社で長年ともに仕事をしてきた叔母も司会として参加するといった感じで、イベントは組み上げられていきました。
しかし自分の父とはいえ、すでに亡くなった人のためにたくさんの人が無償で時間を割いてくれているという事実に驚きを隠せませんでした。

そして当日。
父が生前お世話になったたくさんの方々のお話、そして彼がセカンドライフを捧げた合唱や、友人のトランペット演奏など、楽しく感動的な時間は、予想どおり予定を大幅に超過しつつも和やかに終了しました。

私が制作した84年の生涯を54枚にまとめた「スライド自分史」も、持ち時間を大幅にオーバーしてしまいましたが、発表するなかであたたかい笑い声が聴こえてきたり、終了後にも御礼を言っていただいたりと、とても喜んでいただき、時間のないなか制作して本当によかったと思いました。

今回で昨年から、いや父が認知症になってからの5年の一区切りがつきました。
父の果報者ぶりに驚くとともに、人の生きざまは人をここまで動かすのだという学びがありました。
これからは、彼が遺してくれたご縁を丁寧に紡ぎ直して、自らの人生を豊かに彩っていくこと、それが天国の父へ、何よりの供養になるのだと感じています。

そしてお世話になったみなさまへ、この場を借りて心より御礼申し上げます。
本当にありがとうございました。