9月20日から10月2日まで、毎年恒例となっている佐渡ヶ島での稲刈りに行ってきました。
義母が再婚で佐渡ヶ島の米農家龍太郎さんに嫁いで20年。
私が妻と知り合ってからすでに10年経っていますが、昨年まではまさに「小学生の夏休み」状態でした。
釣りばかりしている私と、のんびりしているだけの妻に、文句ひとつ言わずにおいしいご飯を出してくれていた両親が、その間もせっせと米作りをしていることに気づき、少しは家業として手伝おうと昨年からは時期をずらしての佐渡行きになったのです。
龍太郎さんが三町歩(3ヘクタール)という広大な田んぼで丹精込めてつくる佐渡産コシヒカリは、今年もしっかりと実ってくれました。
収穫の大部分はJA(農協)に出荷され、他の農家さんとブレンドされて「佐渡米」として流通しますが、市場では流通量が少なくブランド米として重宝されています。
ただ、農家の腕によって食味に違いがあるのも事実で、研究熱心な龍太郎さんの純粋なお米を食べてもらいたいなと常々妻と話していました。
そこでこのお米を知っている人にご紹介したいと、昨年から一定量だけを分けてもらい、彼の名にちなんで「龍泉米」として名付けて直売することにしたのです。
秋の稲刈りの手伝いはそうした事情もあったのです(笑)
しかし今年の佐渡は、度重なる巨大台風の影響で、田んぼから水が引かないぬかるみ状態のまま。さらに滞在中も雨が多く、作業日も4日ほどしか取れませんでした。
コンバインも通常の大きさのものでは沈んで座礁してしまうため、小型のものを使用し、脇でレバーを操作しながら並走しながらの稲刈りは、想像以上の肉体労働。
どうしてもぬかるんでしまうところは、私が膝まで泥田に浸かりながらコンバインを押しての作業。開始当初は筋肉痛でガチガチになりました。
そんなこんなで悪戦苦闘しつつ何枚かの田んぼの稲刈りを終了し、今年の新米が出荷できるようになりました。
すでに友人関係でお申し込みを多数いただいていますが、このブログを読んでいただいているみなさんにもお知らせさせていただきます。よろしければぜひ試してみてください。
「龍泉米」ウェブストア https://sadoryusenmai.stores.jp/
今回は思っていた以上に作業がはかどらず、残っている田んぼはまだまだ半分以上。
なかなか貢献できなかったという不完全燃焼感があります。
こうした米作りを、70歳すぎの老夫婦が日々必死にこなして支えているのです。
これはなにも両親だけに限らず、日本の農家どこでも共通する問題です。
日本の農業の縮図のような現状を目の当たりにして、将来の日本の食に対してどうにも懸念が拭えません。
この現状を少しでも改善するためにも、消費者としてしっかりと学び、そして応援することの重要性を特に強く感じた今年の佐渡行きでした。