あなたの会社や商品・サービスの強みは何でしょうか?
今思い浮かんだその答えは、お客様があなたの会社に感じている魅力と同じでしょうか?
ファンサイトは、お客様との交流のなかで貴社のコアコンピタンス = 「企業が持っている根っこ(本質的)にある魅力」を最大限に引き出し、コンテンツ化していくことを可能にします。
つまり、ファンサイトを育てることは、お客様の視点に立って貴社の魅力を伝えることであり、企業とファンの結びつきをさらに強固なものにしていくことでもあるのです。
市場価値を作り出すことを目的にしたマーケティングの基本は「一対一」です。
わたしたちはすべての消費者を対象にして商品・サービスを考えがちですが、そうではなく“一人のユーザーの心に刺さる”ものを提供することが何よりも大切になります。逆を言えば、企業を通して「一人ひとりに何を伝えようとしているのか」が明快でなければ、その商品・サービスは誰にも響きません。
これからファンサイトを構築するにあたって、企業が伝えたいことを明確するためにも、わたしたちがその思いをヒアリングします。
デシジョンメーカー(方向性を決める方々)にお話を伺い、企業・団体として世の中にどんなことを提示しようとしているのか、それを言葉として「見える化」していきます。そして、その言葉を支える色やカタチを考え、絞り込んでいく作業を行います。
ファンサイトを構築する際に、一番大きな軸となる“幹”の部分さえしっかりと見えてくれば、あとの“枝葉”となるデザインや構成の作成がスムーズに進みます。
また、この作業は企業のトップはもちろん、スタッフの方々にとっても、「自分たちが日々誰に、何をしようとしているのか」ということをあらためて確認する貴重な機会にもなるはずです。
ヒアリングによってサイトの方向性が決まったら、企業にとって「コア」となる商品・サービスをベースに、「ファンが集う場=ファンサイト」づくりを始めます。
お客様と向き合い、生み出された商品やサービスには、まだ企業自身も気づいていない「魅力」があることが少なくありません。
その魅力を可視化して、ファンサイトに反映していくことがポイントになります。
ファンサイトの完成後は、実際にファンとコミュニケーションを取っていきます。
お客様にアンケートフォームで声を聞いたり、直接ミーティングを行ったりと、方法はさまざまですが、いずれにしてもお客様の声を聞くことを定期的に行います。
なので、一度サイトを作ったから終わりというわけではなく、むしろそこからがスタートになります。
時勢とともに企業自体も変われば、世の中の価値観も変わっていきます。その都度、最適なコミュニケーション方法を選択しながら、お客様も一緒に巻き込んでコンテンツを作成していきます。
唐突に送りつけられたメールで、「あなたは何歳ですか?」「体重はいくつですか?」「〇〇に対してどう思いますか?」と、機械的に聞かれるうちに、お客様の心は冷めていってしまいます。
そうではなく、企業側から真摯に「今こんな企画を考えています、そこでAとBのサービスだと、どちらがお好みですか?」と、具体性を持って問いかけてみてください。多くの方々がとても協力的に答えてくれるだけでなく、そうしたコミュニケーションから自ら「ファン」と名乗り出てくれたりもします。(ファンサイトを構築した企業が一番驚くポイントです)
その回答がまた企業にとってマーケティングや商品開発の材料になるなど、あらたな事業展開へとつながっていく「種」となるのです。
「新しい生活様式」が浸透するとともに、わたしたちの購買行動も大きく変化しています。今まさに、消費の主戦場はリアルからデジタルへと移行しつつあるのです。特に若いユーザー層になればなるほど、SNSを介して買い物をすることは、もはや“普通のこと”になっています。
ファンサイトは、企業あるいは商品のファンである人たちに、さらなる魅力を伝えるための装置です。この装置をECサイトと連動させ、企業や商品の魅力を知り、コンテンツを楽しみ、そして商品・サービスをオンラインで購入することができる。このワンストップの流れを構築することも、これからのファンサイトに必要不可欠な要素となっていくことは間違いありません。
社会的な背景として、今後は“購買理由の二極化”が始まることが予測されています。
大まかに言うと、「安ければ買う」という人と、「意味があるから買う」という人に分かれていく、というものです。
このときに、もし「安さ」を求めるユーザーをターゲットにしてしまえば、過酷な価格競争に巻き込まれ、疲弊していくのは明らかです。
それよりも、企業として意味のあるものを生み出し、トレンドに左右されない独自の販路を持つことが、これからの時代を乗り切る鍵になるのです。